健康と美容 Health & Beauty

心臓の健康

米国では相変わらず心血管疾患が男女双方の罹患率と死亡率の主因となっています。冠動脈疾患発症に大きな役割を果たしているのは、遺伝因子、環境因子、食物因子です。女性の場合、一般に心疾患の影響は男性よりも10年ほど遅れ、閉経後の55歳前後に現れます。これは、若い女性ではエストロゲンが保護的な役割を果たしているためです。年齢が上がるにしたがって、動脈は厚くなり弾力が失われます。細胞、脂肪、コレステロールの蓄積によって、動脈がさらに硬く狭くなり、血流を遮ると、脳卒中や心臓発作が引き起こされる恐れがあります。

若いうちから心臓を守るために

  • 高血圧や高コレステロール等、既知の危険因子を制御する。
  • 健康的な体重を維持する。
  • 活動的でいる。
  • まだ禁煙していない場合は禁煙する。
  • リラックスして人生を楽しむ方法を見つける。

心臓病リスクの緩和において、食品の選択は非常に大きな役割を果たしています。食事に関する提言では、心臓に良い食事の基本として脂質の役割が重視されがちですが、食事全体と食品ベースのアプローチのメリットを見いだそうとする研究が続けられています。アメリカ国立心肺血液研究所(NHLBI)が出資した「高血圧を防ぐ食事療法(DASH)」研究の摂取プランはその一例です。 DASH摂取プランは、飽和脂肪とコレステロールを制限し、カリウムやカルシウム、マグネシム等のミネラルによって血圧を下げる栄養素が豊富に含まれる食品を増やすというガイドラインに従っています。DASH摂取プランでは、果実、野菜、全粒穀物製品、低脂肪や無脂肪の乳および乳製品、魚、鳥肉、ナッツ類を重視しています。また、通常の米国の食事よりも、赤身肉や菓子、糖類が添加されたり含まれたりしている飲料が減らされています。 DASH摂取プランは、カロリーの必要量に応じて、さまざまな食品群の摂取量(単位:サービング)を推奨しています。1日2000カロリーの場合は、果実と野菜で8~10サービングの摂取が推奨されています。果実を選ぶときにはプルーンを入れましょう。

プルーンと心臓の健康

血中コレステロールを下げる働きについて、さまざまな研究で食物繊維の役割が注目されてきました。オーツ麦のふすま、ペクチン(プルーンに含まれる)、サイリウム等の水溶性食物繊維は血中コレステロール値を下げることが知られています。カリフォルニア大学デービス校で行われた研究では、コレステロール値がやや高い男性が毎日100グラム(10~12個)のプルーン(食物繊維6~7グラム)を摂取した後、総コレステロール値とLDLコレステロール値双方が低下したことが示されました。その後の動物実験によって、分離したプルーンの食物繊維がコレステロールを大幅に引き下げることが明らかになり、プルーンが血中コレステロールと心臓疾患リスクを引き下げる可能性が確認されました。
   
ミネソタ大学食品栄養学科のダニエル・D・ギャラハー教授は、マウスモデルを使って、アテローム性動脈硬化プラークの発症への直接的効果について研究しました。1日あたり10~12個のプルーンに相当する粉末プルーンをマウスに与えたところ、アテローム病変が劇的に縮小しました。コレステロール値には変化は見られず、プルーンがコレステロールを下げる以外の方法で病気の進行に直接的な影響を及ぼしたことが示唆されています。この効果の原因を確認するために、さらなる研究が必要です。 
 
オクラホマ州立大学で行われた研究で、閉経後のホルモン不足の動物モデルにおいて、プルーンはHDL(善玉)コレステロールに影響を及ぼすことなく、閉経に関連する血中コレステロールの上昇を抑制しました。研究では、卵巣ホルモン不足の動物の餌に10~12個のプルーンに相当するものを加えたところ、血液中の総コレステロール値と非HDLコレステロール値の上昇が抑制されることが示されました。ホルモン補充療法を受けておらず、総コレステロール値を下げる方法を模索している閉経後の女性は、食物繊維が豊富なプルーン等の食品を毎日の食事に取り入れることを検討するとよいかもしれません。

上記の情報は、主治医や医療従事者による健康や体重管理、栄養ニーズに関わる指導の代わりとなるものではありません。
心臓病や予防等関する詳しい情報については、日本心臓病財団(http://www.jhf.or.jp/)をご覧ください。