健康と美容 Health & Beauty

Women’s Health女性の健康と栄養的ニーズに関するリリース

第5章 心臓の健康女性の健康 – バランスのとれた食生活で健やかな暮らしを

バランスのとれた食生活は心臓の健康を守ります

注意 以下の内容は、定期的な健康診断や、保健や栄養全般に関する医師・ヘルスケアプロバイダーとの相談に代わるものではありません。心疾患リスクの抑制について詳しい情報は、米国立衛生研究所の国立心臓・肺・血液研究所のホームページ(www.nhlbi.nih.gov)をご覧ください。
 
健康に関する性別のステレオタイプはそろそろ捨ててください。心疾患は女性の死因のトップであり、女性の健康全般に対する大きな脅威でもあるのです。
 
通常、女性が心疾患にかかるのは男性より10歳ほど遅い時期、すなわち55歳頃の閉経後になります。これは、若年女性では女性ホルモンのエストロゲンに心臓保護作用があるからです。年齢とともに、動脈が厚みを増し、弾力を失っていきます。細胞や脂肪、コレステロールの蓄積により動脈がさらに硬化してせまくなり、血液の流れが遮断されると、心臓発作の引き金となります。
 
しかし、心疾患とは「心臓発作」だけではありません。血液中のコレステロールや脂肪の沈着が増えると、酸素や栄養素を心臓に届ける動脈がせばめられてしまいます。はじめのうち症状はほとんどないかもしれませんが、実は健康に大きな負担がかかっているのです。進行性の心疾患の予兆は、女性と男性でしばしば異なります。女性の場合、原因不明の胸焼けや消化不良、長期にわたる重い疲労などがみられます。
 
しかし、若いうちから心臓を守るのにきわめて有効な方法がいくつかあるので安心してください。

  • 高血圧や高コレステロールなど、判明しているリスク因子をきちんとコントロールしましょう。米国立心臓・肺・血液研究所(NHLBI)は、20歳以上の人に対し、5年ごとに精密な脂質タンパク質分析検査を受けるよう推奨しています。
  • 適正な体重を維持しましょう。(「重要な問題 適正体重の維持――太りすぎも痩せすぎも危険です」参照)
  • 体を動かすよう心がけましょう。(「バランスのとれた食生活は元気の源」参照)
  • タバコを吸っている人は禁煙しましょう。

適正な食事が大切です 脂肪を避けるだけでは不十分

なにを食べるかという問題が、心疾患のリスクを大きく左右します。人口調査からは、心臓の健康を守るのに果物と野菜が大事な役割を果たすことがわかっています。「2000年米国民のための食事ガイドライン」は、植物性食品(果物、野菜、穀類)を中心とした栄養価の高い食事をとるよう推奨しています。植物性食品は食事性コレステロールを含まず、総脂質と飽和脂肪が少なく、一般にナトリウムも少なく、心臓の健康に役立つ食物繊維や他のビタミン、ミネラル、植物性栄養素を含んでいるからです。
 
過去から現在に至るまで、食事に関する勧告は、心臓の健康を守る食生活の基本として脂肪の役割を重視しています。しかし研究により、心疾患のリスクを抑えるには、よりトータルに食生活や食品を基盤としたアプローチがあるということがわかってきました。国立心臓・肺・血液研究所が資金を提供した「高血圧阻止の食事療法」(DASH)研究で考案された食事プランは、果物、野菜、低脂肪乳製品が豊富で飽和脂肪と総脂質の少ない「コンビネーション食」が血圧を下げることを示しました。このコンビネーション食は、果物または野菜を一日8~10サービング含み、低コレステロール、高食物繊維、高カリウム、高カルシウム、高マグネシウムで、タンパク質はやや多めというものでした。(DASHについて詳しくは国立心臓・肺・血液研究所のホームページwww.nhlbi.nih.govをご覧ください。)
 
大豆などの植物性タンパク質、水溶性繊維、ビタミンB類(葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12など)、抗酸化性ビタミン類、植物性栄養素が心臓の健康に与える影響についても研究がおこなわれています。これらの物質を多く含む果物、野菜、未精白穀類は、脂肪の摂取を減らして心疾患のリスクを抑えようという有益な試みをさらに補う働きをします。

食物繊維と心臓の健康

食物繊維、特に水溶性食物繊維は、心疾患予防に重要な役割を果たすと考えられます。詳しいメカニズムはまだ解明されていませんが、食物繊維には胃腸でコレステロールや脂肪酸の吸収を阻害する働きがあるようです。食事ガイドラインでは果物、野菜、豆類、未精白穀類、シリアルを推奨摂取量である一日20~35グラムとることを勧めていますが、実際の摂取量はその半分程度にとどまっています。
 
繊維の所要量を満たす簡単な方法は、プルーンを食べることです。プルーン1食分(5粒)には、約3グラムの食物繊維が含まれています。プルーンは水溶性繊維と不溶性繊維の両方を含んでおり、血液中のコレステロールを下げることが知られている食物繊維であるペクチンもあります。動物を用いた実験で、プルーンは閉経後のエストロゲン低下に関係する血清コレステロールの上昇を防ぐ一方で、いわゆる「善玉」コレステロールであるHDLコレステロールには影響しないことがわかりました。(www.prunes.org へのリンク。ニュートリション/ライフスタイル(Nutrition/Lifestyle)セクション、プルーン・イージー・リサーチ(Plum Easy Research)をクリックして、プルダウンメニューから好きなトピックをお選びください。)
 
ミネソタ大学食品科学栄養学科の準教授でカリフォルニアプルーン協会栄養諮問パネルのメンバーでもあるダニエル・D・ギャラハー博士(Ph.D.)は、心臓の健康において繊維の果たす役割について次のようにコメントしています。
「ヒトにおいて水溶性食物繊維が血中コレステロールを低下させるということが、数々の研究から明らかになりました。心疾患リスクの増大と関係があるとされるLDLコレステロール以外のコレステロールはほとんど低下せず、水溶性繊維をとりつづけるかぎり、コレステロールは低い状態を維持します。水溶性繊維の豊富な食品は、コレステロールを下げて心疾患のリスクを抑えるのに効果的で安全かつ安価な手段です。果物やオート麦など水溶性繊維の豊富な食品の多くは、すぐれた抗酸化物質源でもあります。抗酸化物質を豊富に含む食事も心疾患リスクを抑えるということを示す証拠が増えてきています。毎日の食事で水溶性繊維を含む食品を増やせば、ほとんどの人に有益な効果があるでしょう」

Mary Jo Feeney (メアリー・ジョー・フィーニ)

米国栄養士会財団理事会の理事やカリフォルニア栄養士会の元会長を務めるなど、栄養学の専門家として30年以上のキャリアをもち、食品業界やヘルスケア業界で屈指のコンサルタントとして活躍。 本協会の栄養学研究のコーディネーターでもあります。。